小さなきっかけ、大きな一歩

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小さなきっかけ、大きな一歩

「なっ……別に、これから行こうって意味で聞いた訳じゃなくて……」 「……じゃあ、どういう意味ですか?」 「いや……その……また、他の日に行かないかって」 「…………良いですよ」 「それじゃあ、連絡するよ」 「はい」 彼女の顔が、明るくなった。 「ライン……交換しよう」 マナミちゃんに聞けなかった連絡先を、看護師には自然と聞けた。共有出来る話題があり、彼女に親近感を覚えたからなのかもしれない。 看護師とラインを交換すると、スマホの画面に『明里』とアイコンが映った。そこで初めて、看護師の名前を知った。
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