太と馬と、妹と

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 屋敷にあったありったけの布を、太った身体に器用に巻きつけた聖徳太は、盟友である蘇我馬子の屋敷を訪れた。 「おーい、馬子~。冠位十二階で定める服の色と柄なんだけどさぁー、たとえばショッキングピンクの花柄とかエモいと思わない~?」 「ヒヒィーン! ブルルァァッ!」 「え? 馬、子ーー?」    そこには、蘇我馬子の姿はなかった。  代わりに、一頭の馬がいた。
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