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「じゃあ、次が最後の曲だ」
亜紀を注意した後、木村先生はようやく口を開いた。教室の中にはすでに7曲も聞かされたみんなの疲れ切った空気が流れていた。
「俺はこの曲が一押しだ。3年生向けの曲でレベルも高いんだが、できればみんなにはこの曲を歌ってもらいたい」
「えー、もうそれでいいじゃん!」
誰かの大きな声で、クラスが再び笑いに包まれる。
全員の意見が一致した瞬間だった。もう聞くまでもなかったが、結局木村先生のおすすめのこの曲が2年6組の自由曲に決定した。
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