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[キューピッド事業推進部 キューピッド課]
「おう、ピーチ! 待ってたぞ!
取り敢えず。まずは、私のところに、挨拶に来なさい。」
「あ、紫蘇部長、おはようございます。
でも、ぼく まだ、課長へのご挨拶がすんでおりませんで…?」
「課長は 今、出張中だ。だから君のことは、私から皆んなに紹介してあげよう。カップル事業本部長担当理事にして、キューピッド事業推進部、部長のこの私が!御自ら!どうだ、嬉しいだろう? 光栄だろう?」
「はい、誠に。 恐れ入ります…。」
「よし! 朝礼を始める!
こちら、今日付けで、このキューピッド課に配属された、桃井くんだ。」
「業務推進部の経理から参りました、桃井と申します。
カップル事業本部自体、初めてですので、ご迷惑をおかけすることも多いかと思います。一日も早く戦力となるよう努めて参りますので、どうぞよろしくお願い致します。」
「おし!では、早速!
業務説明を行う! 来たまえ!」
「へっ?! 部長がしてくださるんですか?!」
「本来は課長の仕事だ。出張中だから、私が代行してやる!
どうだ、嬉しいだろう? 光栄だろう?」
「ここが、お前のデスクだ。
座れ! ざっと、説明してやる!
まず、今日からお前の所属する『カップル事業本部』とは。人間の恋愛活動の管理運営。マッチングなどの恋愛に関する縁を助けることで、幸せな人生と、子孫繁栄を手伝う。それを通し、次の死後も天国に来てもらえるよう、人間を善行に導く。ーーと言ったことを目的としている。」
「はい! よく分かりました!」
「で、キューピッド担当ってのはつまり。
『結ばれる運命の2人に、的確なタイミングで 矢を射る』のが仕事だ。
それ以外の細かいことは、このマニュアルや 先輩たちの日報でも読んどけ。
取り敢えず新人は、まずは1組だけを担当してもらう。その1組のカップルの内容によって、その後も君がキューピッド課に残れるのか、はたまた他所へ飛ばされるのか、が決まる。
励めよ!」
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