望まれた私でなくても

　チェーンのカフェはコーヒーも安いし気軽だけれど、たいていいつも混んでいる。でもその混み方には圧迫感はなくて、自分の席さえ確保できれば落ち着いて過ごせる。おしゃべりなおばさんたちはそれなりにたくさんいるけれど、それはただうるさいだけで圧迫感は少ない。

　お洒落なカフェは好きなのだけど、混んでいる時は入らない。カフェそのものは気張った感じもなくて素敵な場所なのだけど、そこに集まる人たちは、チェーンのカフェの人たちより圧迫感が強い。今年は去年にくらべて大学に行く日も減ったけど、大学にも同じことを感じていた。キャンパスは好きだけど、大学生は好きじゃなかった。

　お洒落なカフェの人たちにも、大学生にも、わたしは馴染めずにいる。拒否しているのはわたしの方で、あちらではないことはわかってる。父もこんな感じだったんだろうか。

　いずれは馴染もうとしなければいけないのかもしれない。そういうことを考えたくない自分も自覚している。