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美結を責めたいわけじゃないのに……。
けれど美結は気にしていないのか、少し考えるように首を傾げた。
「うーん、そういうのがあった理由が、私が想の傍にいるのを認めてくれない子からだったからって、わかってたから。そこを想に泣きついて解決するのは、本当の解決じゃないと思って。私が、私の力で黙らせないと、あの子たちは私が想の傍にいることを認めてくれない。私は、認められたかった。だから、成績でも部活でも想と張り合うこと、やめたくなかったんだ」
「………」
「わっ⁉」
何も言わず、美結を抱きしめた。
「想っ? どしたの? 言わなかったこと、怒った?」
美結の声は慌てている。けれど、僕は口を動かさなかった。
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