2 破壊者

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尚……美結は、僕らが思っているよりずっとずっと、強い子だったよ。 いや、尚はわかっていたのかもしれない。 わかっていなかったのは僕だけだったかもしれない。 「美結、カッコよすぎ」 「え……そ、かな? ただのプライドの高い嫌な奴だと思うよ……?」 「ううん。惚れ直した」 美結は、自分の足で立っている。 僕に寄りかかってほしいと思っていた。 でも、それは美結には必要のないことなのかもしれない。 なら、これはどうだろうか……? 「あとね、美結。美結がいるのは俺の傍じゃないよ」 「え……」 「俺の、隣。ずっと前からそこは、美結しかいない、美結だけの場所だよ」
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