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「ちょっと待って想。後ろの三つは辞書だよね……?」
「だよ。新聞読んでもらって、わからない言葉が出てくると辞書ひいて説明してくれんの。じいちゃんが、色々知っていることに越したことはないって」
「……想の勉強好きっておじい様ゆずりだったんだ……」
「いや、俺別に勉強好きではないよ? 色々知られるのは楽しいけど」
本音を言うと、美結と競い合うのが楽しくて勉強していただけだし。
「……嫌味にしか聞こえない」
「え?」
「ううん。素敵なおじい様だったんだねってこと」
「うん、いいじいちゃんだったよ」
………。
中空を見つめる。
そんな大好きなじいちゃんに僕は人間失格って言われていたのか……? あ、今頃ショックが来たかも……。
「想、美結ちゃんー、開けてもらっていいー?」
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