十一

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 それ以降、光樹が少し、変わった。  俺を呼び捨てる許可を乞い、電話での会話に甘えた響きが減り、包み込むような雄々しさを見せる。  抱く側に完璧に転向して意識が変わったのか、俺が求めるものを示そうとしているのか。  一層、過去の光樹の姿から遠のいた。
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