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 翌土曜の夜、オレはまたしてもスタートラインから、来ているかどうかもわからない彼女の姿を探す羽目になった。  というか、むしろたぶん、見つけられる訳がないと思っていた。  彼女は昨日、花火を見たのだ。    少し気持ち悪い男に絡まれて、でも、綺麗な花火を堪能して、たぶん満足して誰かと一緒に帰った。  たぶん、そんなところだ。  そこで、ふと気が付いた。  そういえば、昨日彼女のまわりに、連れらしき人間が誰も居なかったことに。  なぜかは本当に分からない。  ただ、二日連続で奇跡が起こった。  オレは彼女を見つけ、呆然としていた。  彼女は、なぜかひとりだった。  雑踏から少し離れた場所で、夜の星空を静かに見上げていた。  相変わらず綺麗なその姿。    そして、オレはまた、彼女に声をかけた。  一人で来た理由を聞かれて、たぶん適当な答えを返した。  オレにとっては、そんなことどうでもよかった。  ただ、なぜ彼女がまたここに来ていたのか、その理由が知りたかった。  だけど、どう聞けばいいのか分からなくて。  あと、数分しかないのに――――。  そして、あっという間に時間が過ぎ、オレは見事に前日と同じ過ちを繰り返した。    
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