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10,
日曜は、朝から雨だった。
花火大会はもちろん中止だった。
だけど、オレは決めていた。
同じ時間に、必ずあそこへ行こうと。
オレは彼女に来てほしいと伝えた。
今日は花火が上がらない。
だからたぶん、彼女も来ることはない。
それでもあそこで待っていたかった。
だから、日曜の夜、雨のなか傘を差して、ひとりで土手沿いの道を目指した。
八時三十分。
そして、彼女が走ってきた。
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