恋の入り口?

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(※このページとこの前に1ページ差し込みました。最初の場面は次のページです。) そしてもうひとつ。 それはもちろん、そうちゃんへの想いにけじめをつけること。 これだけ田中さんに惹かれつつあるのに、そうちゃんを想わない日は一日たりともない。 元気かな? 仕事は順調かな? 今、何してるのかな? ……… ふとした瞬間に頭をよぎる。 そうちゃんの住む街がテレビに映れば食い入るように観てしまい、番組でふたりで行った旅行先が取り上げられていると、“あの時は楽しかったな”と思い出にふける。 楽しく幸せだった日々はもちろんのこと、そうちゃんのとびっきりの笑顔やはにかんだ顔、私を愛おしそうに見つめる眼差しを思い出しては心が満たされる。 それとは逆に、空港で最後に別れた時のそうちゃんの辛そうな顔と、急に訪れた大好きな人との別れの危機に不安で押し潰されそうだったことを思い出し、胸が張り裂けそうになる。 正直言って、“会いたい”って毎日思う。 今のそうちゃんを知る手がかりのひとつだった三浦くんのInstagram。 そうちゃんと女性が話している写真を見てしまったあの日から見ていない。 あの女性とどういう関係なのかわからないけど、これ以上何かを突きつけられるのが怖くて封印していた。 でも本当は、写真でもいいからそうちゃんに会いたい。 田中さんの気持ちに応えるならば、この想いはもう断ち切らなければならない。きっと田中さんだって、私が今そうちゃんをどう思っているのか気にしていると思う。 ただ、こんなに未練が残っているのに、田中さんと一緒にいる時だけは彼を忘れられる。 でもこのままそうちゃんを忘れることができるのかな…… なかなか答えが出せないでいた。
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