西村尚人の悩ましき日常 1

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 あほだやっぱり。  葛西の返答にぐったりして俺はベッドに突っ伏した。  こいつは本当にぶっとんでる。  何がどうしてこんなに超越してるんだ?  『や、これはダメです。私が先輩大好きって証なんで』  ……恥ずかしくないのかこいつ!!!  送られてきたメールに、つい顔が赤くなってしまった。  馬鹿野郎。俺はこんなキャラじゃねぇっ。  葛西のこのメールには触れず、俺は話をそらす。  真面目に付き合っていたら、身が持たない。  「お前、ストーカーって言われないか」  『それは言わないでください( ;∀;)』  言われてんじゃねーか、やっぱり。  その返事にまた笑ってしまうが、どこか憎めない。  葛西は、どう考えても裏表がない。  普通隠すだろ、そういうおかしなところ。  なんで全部お前はフルオープンなんだ!  そんな突っ込みを入れるけど、なんだか許せてしまう。
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