いやらしい笑み

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聞いた住所を頼りにコールセンターへと向かった。 メガネをかけた知的そうな男性が個室へ案内してくれた。 指定された通り、映像を持ってきた。 「今後どう上司に対抗していくか、となったときに重要なものです。 被害と向き合うのはお辛いとは思いますが、確認してもよろしいでしょうか」 そう聞かれ、私は頷いた。 彼はパソコンで映像データを開いた。 彼はじっと、昨日起こった事態を眺めていた。 「これは……酷いですね。明白な犯罪行為ですよ、これ。 あなたがいくら抵抗しても、まったく止める様子がない。 いるんですよね、こういう男。人が嫌がったり苦しがったりする顔に興奮してしまうタイプの。 ……あれ? あ、すみません。映像、ネットに流れちゃいました」 え? 私は、耳を疑った? どういうこと? 映像が、ネットに流れた? 「すみません、人気のエロ動画サイトにこの映像、勝手に投稿されちゃったみたいです。最近、パソコンの調子が悪いんですよね。 凄い勢いで拡散されそうです。なにせ、本物のレイプ映像ですからね」 何を言ってるんだ、この人は? しかも、コーヒーを啜りながら澄ました顔を保っている。
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