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「ご注文はどうなさいますか?」
メニューを手渡しながら南さんが僕に話しかけてくれる。
「南さんのオススメにしようかな。この前勧めてくれたのも美味しかったし」
「そうですか?なら、このフェアやってるメニューとか美味しいですよ」
メニューを覗き込んでこれですよ、と指をさして教えてくれる。距離が近くてドキドキしてしまうな。
「じゃあ、それにしようかな」
近い距離で微笑むと、一瞬彼が息を飲むのがわかった。
「…かしこまりました。ではメニューをお下げしますね」
メニューを持って席を離れる彼の顔は少し赤らんでいたような気がする。
少しは僕のことを意識してくれるようになったのだろうか。
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