初恋

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「もぅ…ほら、起きるよ!」 遥人、顔が赤くなってる。頬にキスなんかより、もっと凄いことしてるのにいつまでたっても初々しい反応をするんだよな。 「遥人、今日も可愛い」 唇にも軽く触れるだけのキスをすると、益々顔が赤くなった。 「もう!ダメだよ!結婚式、午前中でしょ?」 「遅れて行っても大丈夫じゃないかな?」 「ダメに決まってるでしょう!」 怒られてしまった。 二人で朝食を作って一緒に食べる。 海外で働く姉の玲子さんが帰ってくるまで一人暮らしの遥人を守るという名目で、オレが遥人の家で一緒に暮らし始めてから一年以上過ぎた。 朝起きた時に隣に遥人がいる幸せな生活にオレは満足していた。仕事でストレスが溜まっても帰宅して遥人に『おかえりなさい』と笑顔で言われたらストレスなんて吹き飛んでしまう。
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