第23話 ミスター・ゴータ VS ミス・ジャパン

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第23話 ミスター・ゴータ VS ミス・ジャパン

 またしても、時間が止まった。  ジュリアの傍にいて一緒に合言葉を叫んだのは、Mr.ゴータ、ギュン、そしてブラックインディアン。彼らは動いている。ジュリアの作戦は、成功したようだ。変なことを口走ったズネと、何も言わなかったドン、ドンの護衛に付いていた隊員二人は動きが止まっている。  誰よりも素早く状況を理解したMr.ゴータ。美女軍団の方に向き直り、身構える。しかし……!  彼のスマートヴィジョン・蝉丸が……。動かない!! 「まずい。今動けるスマートヴィジョンは、こいつだけか……」  固まったズネの股間にぶら下がるブラックインディアンを見る、Mr.ゴータ。  その言葉を聞いて、得意げな表情で背筋を伸ばして反り返ったブラックインディアン。ズネからギュンの股間に飛び移る。  やっぱり、そこなの……。  ジュリアはその様子を冷ややかな視線で追いつつも、Mr.ゴータの手前素知らぬ顔でコメントを控えた。 「す! すげーーー! くぱーだ!!」  ギュンの股間に飛び移るなり、目を丸くして大声で叫んだブラックインディアン。 「な、何言ってんだ!? アホかお前!!」  そう言いながら、ブラックインディアンが注視する方向を見るギュン。 「あ……!!」  ギュンが、通路の奥を見たまま言葉を失った。  と同時に、ブラックインディアンが、ど根性ガエルのぴょん吉の如くギュンを引っ張って飛び上がる。  ジュリアもそちらを向くと、通路の向こうに股間を広げてまっぱで倒れているさっきの綺麗な受付嬢が見えた。更にジュリアは、その向こうから自分目掛けて瞬足で飛んでくる黒い影を捉えた。  これまでにない驚異的な飛び上がりを見せたと思われたブラックインディアンだったが、ギュンを持ち上げるまでには至らなかった。しかし、更なるど根性を見せるかのように、急激に巨大化しながら急角度でせり上がっていく。  そこに、ジュリア目掛けて通路を一直線に突進してきた黒い影。  ジュリアの目の前で、迫り上がったブラックインディアンと突進してきた黒い影が激突した!!  ズご~~ん!!
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