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第7話 ブラックインディアン
カフェに登場した青年、ズネ。そしてズネにさすられておっきした、股間の物体。
ズネのスマートヴィジョン、ブラックインディアン。
「まったく、お前ってやつは……。それに、いつまでもこんなところに居るなよ」
ズネは、自らブラックインディアンと称した物体を、自分の股間から跳ね除ける。
跳ね除けられたブラックインディアンは、ズネから離れて床に降り立つ。そして、ムクムクと大きくなり、人間と同じくらいの大きさになった。
全体的な大きさは、人間と同じくらいになったものの、その手足は体に不釣り合いなくらい短い。真っ黒な体は、筋肉なのか何なのか、ムキムキとして張りがあり、鏡面仕上げの様にテカっている。所々血管が浮き出ているように脈打っていて気持ちが悪い。
黒くてぶっとい、マッチョなこけしみたいな感じだ。顔の部分は、鼻のあたりまでが襟巻みたいになっていて、口元は隠れている。
「カタクリみたい」
それを見ていたジュリアが言う。
「なんだいそれ? エロいモノかい?」
マッチョなこけしに肩を組むようにしながら、ズネが尋ねる。
「知らないの? モチモチのカタクリ」
「もちもち? かたクリ? すごくエロそうだね……」
ズネが変なポーズをとりながら、好色そうな目でジュリアを見る。
「やめろよズネ。初対面の女の子に……。ごめんよ、ジュリア。ズネはエロいモノ好きでね……」
エロいモノ好き? それって、たいていの男がそうなんじゃないの? ジュリアは思った。
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