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表札を確認したジュリアがその家の門をくぐった途端、異常な殺気に包まれた。
緊迫したムードに身震いするジュリア。家の雰囲気の怪しさもさることながら、ジュリアの行動もかなり怪しい。しかし、並々ならぬ好奇心が彼女の背中を押す。
門から家の入り口までは、三歩程度。何処にでもある何の変哲も無い一軒家。玄関の前で立ち止まるジュリア。玄関の扉が少し開いており、電子錠のロックが赤く点滅していることに気づく。
赤いかどうか、点滅しているかどうか、実はそれほどジュリアには関係がない。疑問を抱くこともなく扉に手をかけ、そして、ゆっくりとそれを開いていく。
するとそこには、驚くべき空間が広がっていた。
中庭だ。
玄関の扉を開いて、すぐに中庭。こんな構造の家見たこともない。一軒家なのにワンルーム。しかも、四方の壁が直接地面から建てられているような状態だ。
そして、さらに驚くべき光景が。その地面には何と。
井沢の頭が、無数に転がっていたのだ……。
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