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硝子
ガラスでできたものはいつみても面白いと思う。
形をとってみれば、ガラスはだいたい丸みを帯びた形にされることが多いが、その曲線が反射する光が微妙に歪んだ様はいつ見ても飽きない。
すべて曲線的かと思えば、直線的な部分もあって、曲線部と直線部が分けきることのできないほど調和しているのもまた美しい。
色をとってみれば、色はないともいえるが、むしろ様々な色を持っている。
色はないのに確かにそこに存在していることを主張するように、光を曲げたり、跳ね返したりして、いたずらしているようにも思われる。
色のついたガラスは、それはそれで、そこに存在するようでしないような不思議な雰囲気を醸しだしているように思われて、それがまた面白い。
感触をとってみれば、ひんやりした温度が、夏は愛おしく感じられ、冬は自分の冷たくなった指先に似た仲間のようなものに感じられる。
よくあるつるんとした感触も、すりガラスの引っ掛かりのある感触も、他とは違う独特な感触で、触っていて心地がよい。
割れやすいところも、また美しい。
しかし、大事にしているものに限って割れてしまうのは耐え難いことだ。
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