知り合い

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知り合い

 この前、駅に行ったときのことだ。 中学時代お世話になった先生に似た人を見かけた。 その人は本当にその先生だったかも知れない。 けれど自信がなくて声をかけられなかった。 そもそも、本当にその先生だったとして、私を覚えているだろうか。  そのさらに前、道を歩いていたときのことだ。 誰か知らない人に「こんにちは」と声をかけられた。 私が「 ? 」という顔をすると、恥ずかしそうにその場を去っていった。 訳が分からずにいたのだが、きっとその人は私を知り合いと間違えたのだろう。 本当に知り合いと間違えたのだろうか。 知り合いだけれど、こちらが覚えていないだけなのかもしれない。 そう思うと急に切ない気持ちになった。
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