オリーブという女性

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オリーブという女性

「端末をだせ」  ウンキュバスはフロッキーに端末を手渡した。 「正義は勝つなんて漫画の中だけの話なんだな。負けたぜ悪党の皆さん。煮るなり焼くなり好きにしてくれ」  何だかアレックスみたいなことを言う男だ。 『僕らが、何をしたと?』 「お前らが、シャープアローズに情報を流したから、俺の仲間たちが死んだ!」 「待て、何の話だ!?」  ベアトリスが怪訝な顔で詰め寄ると、ウンキュバスはベアトリスを睨み返した。 「すっとぼけても無駄だぜ!」  僕はフロッキーに言った。 『フロッキーさん、彼の端末を』  フロッキーは表情を変えた。僕がウンキュバスの端末に何かすると思ったのだろう。 「どうするんだ…?」  彼から端末を受け取ると、僕はそのままウンキュバスに差し出した。
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