ラムとレムの旅立ち

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ラムとレムの旅立ち

さてと、それじゃ鰐の魔物から頂いたスキルを見てみよう。今回、習得したスキルは[次元収納][錬金術師]だった。これって魔物には使い道ないよねえ。これってガチャなの?魔物ガチャなのか?そんな事を思いながら、[次元収納]はコピーすると[アイテムボックス]になり、[錬金術師]は[加工師]になった。[アイテムボックス]は四人分作り、ニーナとヘルミナさんとラムとレムに渡した。[加工師]はラムとレムに付けた。これで二人は鍛冶仕事以外でも材料があれば作れるようになった。材料は俺が錬金術でできるし、十分だよね。 そして、出発の日。 城門前には、ドルチェさんと鍛冶職人たちが見送りに来てくれた。「ラムとレムも独り立ちか~がんばれよ。」「しっかりな!わしらも負けねえようにしないとなあ」っと、思い思いに声を掛ける。その一言一言に言葉を返すラムとレム。そして、最後にドルチェさんがレムには鍛冶挟み。ラムにはハンマーを渡し、「これは、卒業記念の餞別だ。これからも・・・しっかりとな。・・・」そう言って二人を抱きしめ、頭を撫でる。「・・・うわああ~・・し・・しょう・・・・」「・・・・あじ・・がどう・・ごだいました・・・」三人の姿は、まるで親子の様で、ニーナや優菜たちも貰い泣きしていた。「・・こらこら、旅立ちに涙はいらねえ、笑っていきやがれ。」 そして、多くの鍛冶師たちに見送られ城門を後にした。 しばらく歩くと、レムが「ねえ、もしかして歩いて帰るの?馬とかいないの?」そう聞いてきた。「えっ、歩くんですか。戻って馬買いましょうよ~」ラムが涙目で訴えると「・・ああ~、二人は知らなかったんだね。」俺が、そういうと、俺達三人は翼を出した。「「・・えっ・・翼があったんですか~」」ラムとレムは驚いた顔をすると、ニーナが「そうだよ。だから飛んで帰るんだよ」そう言ってラムを抱え、ヘルミナさんがレムを抱えた。「「・・ちょっと待って・・私達、飛んだ事ないんですよ~・・・」」っと、抵抗しようとするが「大丈夫、すぐ慣れるから。それじゃ・・しゅっぱ~つ・・」そう言って、空へと飛び上がった。「・・・まって~・・ぎゃ~・・ごわいよ~・・・」っとラムの悲鳴を残して村へと向かって行った。
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