chapter10 Eat Kill All:20XX

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「あらあらあらあら!流石はアタシの娘ね!ゴウちゃんが義理のムスコになってくれたらアタシも嬉しいわ!」 「ちょっと待った!ヤるのはあたしが先よ!あたしが先に貰うって約束なんだから!」 「そうですよ!抜け駆けはよくないですよ!前はいいけど後ろは渡しませんからねッ!」  背後でギャーギャーと騒ぎ始めたギャラリーを他所に、僕はヴィエルジュを席に座らせた。  殴り合いの喧嘩になる前に止めればいいだろう。  折角微笑ましい場面だったのだから、黙っていればいいのに。 「さて、一足先に頂こうか。付き合ってたら折角の料理が冷めるよ」  ヴィエルジュは頷くと、たどたどしい手付きで料理を口に運んだ。 「…美味しい」  連邦捜査官は、因果な商売である。  給料は安いし、命の保証はない。  ーーーだとしても、そんなに悪くはないんじゃないかな。  幸せそうに笑うヴィエルジュを見て、僕はそう思った。                 《了》
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