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chapter4 騒動の種はどこに
マリアの慰めの感触を残したまま、僕はクリトリスクエアに向かった。
街の様子はいつもと変わらないように見えたが、確かに違和感がある。
コールガールや、ソープの呼び込みが何時にもまして活発だ。
加えて、勧誘されている方も慣れていないのか、一々焦りながらことわっている。
スペルマシティは犯罪都市にして、歓楽都市。
この街の住人ならば勧誘程度では狼狽えないし、単純に遊びが目的なら無下に断ったりしない。
と言うことは、今街を闊歩している連中は、それ以外の目的で来ていることになる。
コーガンさんの報告にあった見慣れない連中とは、そのことだろう。
しかし、少々弱ったな。
仮に初見さん達が全員敵だったとして、数が多すぎる。
まさか街が壊れるのもお構い無しで暴れることは無いだろうが、これだけの人数を相手に実験体を見つけることが出来るのだろうか。
「あら、お兄さんイイ男ね!アタシと遊ばない?」
野太い声と共に、太く逞しい腕が僕に絡み付いた。
ウェーブのかかったブロンドの髪に骨太の顔。そして、鍛え抜かれた筋肉を詰め込んだドレスは、タイトというにはあまりにも窮屈だった。
「コ、コーガンさ…」
言い掛けた僕を、コーガンさんの巨大な掌が遮った。
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