古代魔具 アーティファクト

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「……なんだ、これ」 世界の始まりの物語、聖者の物語。 最後のページには『聖者は神と同じ末路を辿り、次のものに受け継がれる。聖者が完全体になる時、全ての記憶が蘇るだろう』と書かれていた。 (つまり、聖水は神々が姿を変えたもの……?聖水を飲んだら聖者になるの……?) 「だったら俺は……」 考えただけでゾッとする。 その時、声が聞こえてきた。 『思い出せ。俺たちはこの時のために全てを……』 誰っ!? 『思い出せばわかる。お前は、俺だ』 意味のわからない言葉が頭の中に響いてくる。何度も繰り返される言葉を聞いていくうちに、頭に靄がかかったように思考がはっきりしなくなる。 それからしばらくして、急に体に力が入らなくなって倒れてしまった。 その近くには、長い銀髪を持った、リュカにそっくりの青年がいた。
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