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リュカが再び倒れた頃、レオたちは体育館に戻って召喚の儀式を見学していた。
「リュカ、遅いね……」
「そうね。まだ起きられないのかしら」
「心配だな…。授業が終わったらもう一度様子を見に行くか」
「全員召喚は終わったな?最初に並んだ順番で俺に報告しろ」
生徒が先生のいるところへ集まっていく。入学式からまだ2日しか経っていないけれど、仲のいいグループができ始めていた。
「私たちは誰からも話しかけられなかったわよね」
「そうだね…」
「7大貴族っていうのがあるんだろうな。でも、すごいのは俺たちじゃなくて、この家系を作ってきた先代達だ」
「それでも、やっぱり権力っていうのは怖いものよ」
「友達だった子に、7大貴族の家の娘ってことを知られたら、急に態度を変えられたことがあるから余計に悲しい…」
「……あらマリー、そんなに長々喋れるんじゃない」
「うん、2人は高校で初めてできた私の友達だから……。自分の気持ちは伝えた方がいいと思って……」
「それはいい事だな、でも、2人じゃなくて3人じゃないか?」
「あっ……」
「くすっ、マリーってば!病人のこと忘れちゃダメよー」
「ごっ、ごめんなさい.......」
「そうだぞマリー、リュカが倒れすぎてそばに居なくたって忘れちゃダメだぞー」
「すっ、すみません.......」
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