古代魔具 アーティファクト

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side リュカ 「……痛い」 倒れてからどれくらい経った? あの声は一体? とりあえず、頭が痛い。 痛む場所を少し触ってみると、たんこぶになっていた。 「たんこぶなんて出来たの、久しぶりだな」 覚えているのは11歳の頃。 元気になったのが嬉しかったから、庭で走り回っていた時だ。 クライン家唯一の執事(じいと呼んでいる。本名は聞いても教えてくれなかった。)が突然目の前に出てきて、驚いてひっくり返ってしまったのだ。 じいが支えてくれたから頭は打たなかったけど、その事にまたびっくりした僕が急いで離れて、足を滑らせて頭を打ったんだ。 「思い出すとなかなか恥ずかしい……」
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