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「神たちがどうなったのかはさっき知っただろ?」
「うん。本の最後、聖者たちは…」
「気が狂って自分たち以外を殺した。……でも、それは最後じゃない」
「どういうこと?続きは書かれていなかったよ」
「そうだ。ここには書かれてはいないが、歴史は続いている」
それから彼は話し始めた。
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7人の聖者は集まり談笑した。
罪深き死体の上で。
そして7人はお互いの腹を刺した。
体から魂は抜け出て、空へと上がっていく。
魂は天の1番上に浮かぶ小さな島、神界に着いた。
神界には泉と世界樹があった。
魂は泉に溶け込み、また泉は雨雲になった。
雨雲は地上に降り、世界を浄化した。
血も肉も雨に打たれ、光の粒となって消えていった。
魂はもう一度空に登り、世界樹から力を授けられた。その力で世界を作り、二度とこれを繰り返さないように自分たちも命の中へ入っていった。
魂の入った命には強い力が宿り、世界を正しい方向へ導いていった。
命が尽きるともう一度泉になり、世界へ姿を現した。命を継いだ体が泉を飲むと、今までの記憶と力を取り戻す。
もしも、この本を読んだ仲間がいるのなら、忠告しておく。
奪われるな。
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