帰省

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 朝食を終え、友達にグループラインを送ってみた。 『昨日帰ったよ。成人式の会場で会えるの楽しみ』  するとサーティワンアイスのアイコンの陽菜から、割とすぐに返信がした。 『私は一昨日来たよ』  チョコとバニラと、ミントのトリプルアイス。 『やっぱりこっちも暑いね』  関東地方と言っても緑の多いこの地域。少しは涼しいかと思ったけど、やはり暑い。 『でも夜は涼しいよね』 『莉緒、国立だよね、英文科。翻訳家になりたいんだよね、すごいなぁ。私なんて何も考えてないよ』  中学生の時、陽菜の方が成績は良かった。高校も私よりも偏差値のいい学校に行った。  女子校でお嬢様チックな感じだったが、実際は女特有の、頭の高い人が集まった、ドロドロな雰囲気だった。  ターゲットを決めて、クラス中で祀り上げる。これが原因で退学する人も少なくない。  陽菜はターゲットにされた事はないみたいだけど、周りの空気にどう対応したらいいか分からず、神経をすり減らしていたみたいだった。  多分それでやる気を無くした、というか、どうでもよくなったのだろう。  まぁ本人は大学生活はかなり楽しんでいるみたいだし、それはそれでいいだろう。  すると、グループラインではなく、普通のラインでメッセージが来た。 『莉緒、後で電話していい? 別に今でもいいけど、私これから親戚回りで』 『いいよ。何も予定ないし』  なんだろ? 男とか?  この時は、軽く考えていた。
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