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第１章：田舎部落
あれは終戦間もない昭和25年頃の
夏の出来事だった。
太平洋戦争で父親を亡くした私は
母方の祖父母の家で暮らす事になり
新潟県の上越地域にある田舎部落に
東京から引っ越して来た。
東京大空襲で父方の祖父母も亡くしていた
私と母にとって頼れる身寄りは
他にいなかったのである。
慣れない田舎暮らしに戸惑う私達に
祖父母や部落の人達は
親切に接してくれたので
私はすぐに部落に馴染む事が出来た。
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