第3話 2.ミハルの奮闘

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 シオは水差しを長机に戻すと、肩をすくめた。 「本来の仕事じゃないんだし、必要な物がすぐに揃っただけで感謝しないと」 「……シオはこの大量の薪を運んでないからそんなことが言えるんだよ…………!」  ミハルは不機嫌そうに唸ると恨みがましげな視線を向けてきた。 「裏道からここまでって意外と距離あるんだからね……⁉ それを僕一人でさぁ、コツコツ運んでるのに、だぁれも気が付いてくれないし、気にしてもくれないし……」  と、ちびちびとコップに口をつけながら、酔っ払いの絡み酒よろしくくだを巻く。非常に面倒くさいモードに入ってしまった。シオは腕を組んで窓の外に視線を投げた。 「それにしても、情報屋はなんでクロードの元に行ったんだろうね?」  あからさまに話題を逸らしながら、気になっていたことを口にする。    本来の仕事内容を考えると、何かの情報をクロードに渡しに行ったと考えるのが妥当だろう。もしそうだとしたら、どんな情報を入手してきたのだろうか。
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