第3話 2.ミハルの奮闘

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 ハッとして窓の外を見ると、台所の扉が開いて、黒いローブ姿の人物がぬるっと出てきたところだった。    シオはにんまりして窓の外を指さした。 「ちょうど出てきたから、直接話を聞くチャンス――」 「絶対ダメだからっ!」  一歩扉の方に足を踏み出すが、ミハルが通せん坊するように進路を塞ぐ。シオはムッとしてミハルを睨んだ。 「ちょっと、そこどいて。少し話聞くだけだし問題ないでしょ?」 「大ありだから! シオはあの人と接触禁止!」 「なんで? ミハルだけズルい。私も情報屋の知り合いがほしい」 「知り合ってなんかないから! ただ遊ばれただけだから!」 「? 遊ぶほど仲良くなったの? 私の知らないところで」 「ぜんっぜん違うから! とにかくあの人はシオには荷が重すぎるから‼」  ジリジリと間合いを取りながら、右に行っては左に行って、の攻防を繰り広げ、再び窓の外を見たシオはガッカリと肩を落として動きを止めた。
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