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背後でどすんっという音が聞こえたが無視して扉を開けると、そこにはテトがちょこんと座っていた。
「なうん~」
「いらっしゃい」
挨拶するようにテトがスリッと足元に身体を寄せ、尻尾を足に絡ませてくる。シオは心がほっこりするのを感じながら、テトの頭を優しく撫でた。
「テトはクロードの情報屋に会った?」
「なーなー」
テトが首を振る。どうやらテトもクロードの情報屋とは接触できなかったようだ。
テトはシオの足元をすり抜けると、興味深そうに扉の脇に積まれた薪の匂いを嗅ぎに行く。
その光景を見つつ、シオは眉をハの字にした。
「残念……」
「むしろラッキーだったと思うけどね」
ボソッとしたミハルの声が聞こえ、振り返ると、ミハルはお尻を摩りながら立ち上がったところだった。
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