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4 温かいゆうれい
クロウは、立ちつくしていた。彼の心臓は、恐怖と不安でちぢこまっていた。
彼は分かっていた。バッグを助けなければいけない。それも、今すぐ。けれども、体が言うことを聞かないのだ。あんなおそろしい化け物から、バッグを取り返す……? 武器もないのに? 無理だ……。返りうちにあうだけだ。
しかし、彼は思った。どっちみち……、バッグがいなければ、おそらく自分も、この星から出ることはできない。彼の力がなくては、どっちみち、生きのびることはできない……。それに、何より……、バッグは、友だちなのだ、と。
「……ごめん、バッグ……。今行くぞ……」
クロウは勇気をふりしぼって、丘に向かってかけだした。怪物がどこへ行ったのか、少しでも見ておかないと追えなくなる。彼は息を切らしながら丘をかけ登る。頂上にぎりぎりまで近づくと、クロウは身をかがめ、用心しながら向こう側をのぞきこんだ。
「いた……!」
丘の向こうはくぼ地になっていた。これはクレーターだ。そしてあの巨大な灰色の虫が、その底にいた。虫は立ち止まったままもぞもぞ動いていて、クロウが様子をうかがっていると、大きな頭を下ろし、バッグの体を、ゴトリと地面にはき出した。
「バッグ!」
クロウはさけんだ。虫は声に反応し、クロウのいる方向に頭を向けた。それでいい、とクロウは思った。バッグからあいつを引きはなすんだ、と。クロウは丘の上に仁王立ちになった。
「バッグ!」
クロウがふたたびさけんだ。それと同時に、虫はクロウ目がけて走りだした。
「食らえっ!」
クロウはさけびながら、石を投げた。立ち上がる時に、地面から拾っていたのだ。石はせまり来る虫の、大きな目玉に命中。が、虫はそのまま突っこんでくる。クロウは続けて二発目を投げた。石は怪物のもう片方の目に強烈に当たった。
「やったっ! ……うっ!」
虫はなおも足を止めず、坂を上りながら頭を持ち上げた。なんと、頭の下側にも、目玉らしきものが二つ付いている。そして、まるで悪魔の花のような円形のおそろしい口を、クロウに向けてばっくり開いた。
クロウは体をひるがえして、坂の元来た側に体を投げ出した。坂をかけ登り、彼のすぐそばまでせまっていた虫は、いきおいあまって反対側に飛び出し、伏せているクロウを通りこして、足をもつれさせてのたうち回った。
クロウはふたたび石を拾い、丘の頂上に陣取った。すばやくクレーターの底のバッグの方に視線をやる。が、バッグはたおれたまま動いていない。一方で、虫は体勢を整え、ふたたびクロウにおそいかかる。
クロウはふたたび、虫の目をねらって石を投げた。が、石は周りの触手のような物に当たってはじかれた。虫はせまり、触覚や足がクロウに向かってふり下ろされる。クロウはかわした! すぐに別の方向から、別の触手がくり出される。クロウはそれらを、次つぎにかわしていく!
「はあっ! はあっ……!」
クロウはクレーターをかけ下りて虫から距離を取り、必死で息を整えようとした。虫がすぐに追ってこないところを見ると、相手もつかれているのだろう。だが、クロウはすでに限界だった。途中何度か、虫の触手が宇宙服をかすめて、服がきしむような音を立てた。もしも服に小さな穴でも空けば、そのとたん、この星の猛毒の大気が体をむしばむか、あるいは超高気圧が体を押しつぶすかだろう。
バッグは相変わらず起き上がらない。クロウはヘルメットの中で、息を荒らげながら、くちびるをかんだ。打つ手なし……。そう思った時だった。
「もう、けんかはやめましょう? 二人ともふらふらになるだけだって、ミレーは思うの」
声が、聞こえてきた。クロウは周りをすばやく見回したが、声の主は分からない。ヘルメットをしているからだろうか、頭の中に声がひびいてきたような感じがした。
クロウがあやしく思っていると、なんと、坂の中ほどにいた巨大な虫が、坂を上り、クレーターのふちに沿って、そそくさと動いていく。虫はクレーターを半周ほどすると、その向こう側に、姿を消した。
「……逃げた……? 助かった、のか……?」
クロウはつぶやき、それからあたりを見わたした。もう自分とバッグの他には、何も見えない。が、ふたたび、ふしぎな声が言った。
「もう、大丈夫よ」
クロウは気味が悪かったが、今はそれよりも、と思って、すぐにたおれたバッグの所にかけ寄った。
「バッグ! しっかりしろ!」
クロウはたおれたバッグのそばに、すべるようにして地面にひざをついた。バッグは透明の液体と、黄色いほこりにまみれて汚れきったまま、うつぶせになっていた。クロウはバッグの体をあおむけにした。ロボットの顔の画面は真っ暗で、何も映っていない。
「バッグ、どうした? 壊れちゃったのか?」
クロウは、うろたえて、なみだぐんだ。すると、またふしぎな声が聞こえてきた。
「ミレーはこの子を治してあげられないみたい……。でも、あなたならできるんじゃないかしら」
クロウは顔を上げ、ヘルメットをあちこちさわりながら言った。
「だれ? どこかから、通信してるのか? どこにいる!」
その時だった。たおれたバッグの体のかげから、もやもやとした、金色にゆらめき光る、煙のような影のようなものが立ち現れたのだ。そして、例の声が頭の中にひびいてきた。
「ここにいるわ。ミレーよ。あなたは元気かしら?」
クロウは目を丸くしながら、目の前の、光るゆうれいのようなものを見つめた。
「これは、いったい……。まぼろしでも見てるのか……? これは……、なんなんだ? ……これは? ……きみは?」
「ミレーはミレーよ。あら、あなた、とってもすてきな目をしてるのね。ミレーは会えてうれしいわ」
声がそう言った後、もやもやの煙が動いて、クロウの上半身がその中に包みこまれた。
「あっ……」
クロウがつぶやいた。温かいのだ。クロウは冷や汗のせいか、必死で動いて汗をかいたせいか、寒気を感じていたところだった。それがどういうわけか、さわられている上半身だけでなく、体全体が温かく、そして心はどこか、安心していくようだった。
けれども、今は安心している場合ではない、とクロウは気づいた。彼は両手でバッグの体の汚れをはたき落とした。外からは壊れているようには見えない。虫にはき出された時も、地面に近い所から落とされただけだ。
「この子、どうしたのかしら?」
温かいゆうれいが言ったようだった。クロウは、そちらを目だけで見てから、苦しそうに顔を上げて、言った。
「きみ……、ミレーっていうのか? さっきの、大きい虫に、飲みこまれたんだ。すぐはき出されたはずなんだけど……、動いてくれない。きみはあの虫のこと、何か知ってる……?」
「あの大きい子は、動く子を食べるわ。口の中に入れて、バリバリかんで。けど、この子は食べられないって気づいたから、はき出したんじゃないかしら。ミレーは、あの子があなたを食べようとしてるところから見てたわ。でも、二人とももう辛そうだったから、やめたら? って、声をかけたの」
金色の煙はそう言った。クロウはこれを聞いて、あの巨大な虫があきらめるようにして去っていったわけが分かった。
「ああ……、そうか……。きみが、助けてくれたんだね。ありがとう」
クロウが言った。もやもやはきらきら光って言った。
「あの子はこの子を食べなかったんだから、ミレーは大丈夫だと思うんだけど……。いったいどうしたのかしら? あなたなら分かる?」
クロウはまゆの間にしわを寄せて、つぶやくように言った。
「ぼくは、何も知らないから……。この友だちだけが、たよりだったんだ」
するとミレーは少し強く光りながら言った。
「そんなこと言わないで。大丈夫よ。あなたなら助けられるわ。あきらめずに、何ができるか考えましょ?」
クロウは少しだけ笑った。ミレーはきらきらと光って、それから言った。
「この子、こわくて気絶しちゃったのかしら? どう思う?」
「いや、こいつはロボットだから……」
クロウはそう言いかけて、重大なことに気がついた。彼はあおむけのバッグの、首の下に手を回した。そうしてクロウは手探りで、あの丸いものを見つけた。スイッチだ。
カチッ。ウイーン……。
宇宙ステーションで初めてバッグを動かした時と同じく、彼の体から音がして、ところどころが光り始めた。そして、顔の黒い画面に、白い単純な線でかかれた、目とまゆと口が現れた。クロウがそわそわしながら見つめていると、バッグは頭をゆっくりとクロウの方へ向け、口を開いた。
「クロウ……! クロウもあの変な生きものに、飲みこまれたナノデスカ?」
バッグが高い声で、目を丸くして言った。
「バッグ! 大丈夫? どこも壊れてない?」
クロウが言った。バッグは彼に支えられながら、上半身を起こした。
「問題ないナノデス。……アレ? ここはあの生きものの外、ナノデスか? クロウもオイラも、逃げられたナノデスか?」
「良かったわ。大丈夫なのね。ミレーはうれしいわ」
ミレーが光ってそう言った。クロウも、大きく息をつきながらうなづいて、それからすぐに、はずかしさで顔を赤らめた。スイッチが切れていただけだったのだ。おそらく、虫の口の中で、もみくちゃになっている間にスイッチが押されて、オフになってしまったのだろう。クロウはバッグに言った。
「えっと……、きみは、すぐにはき出されて、ぼくも、なんとか助かったんだ。もう安心だよ」
しかし、バッグは困ったような顔になって、こう言った。
「やっぱりオイラ、少し故障したみたいナノデス。オイラ、良く分からない、もやもやしたものが見えるナノデス」
クロウは笑ってバッグに言った。
「そう、このもやもや光ってるのは、ふしぎだけど、生きものみたいなんだ。ミレーっていうのが名前らしい。これが虫を追っぱらってくれたんだし、その後も、はげましてもらわなかったらぼくはス……」
スイッチと言いかけたが、クロウは口をつぐんだ。金色のもやもやは少し光って、
「ミレーよ。会えてうれしいわ」
と、頭の中にひびく声で言った。けれどもバッグは、きょとんとしている。クロウは手をミレーの方に向けて、バッグに言った。
「ほら、なんか答えなよ」
「答える……? もやもやは光ってるだけで、何もしゃべってないナノデス」
クロウは顔をしかめた。話がかみ合わない。ミレーの声がクロウに言った。
「あら、この子にはミレーの声が聞こえないみたい。じゃあミレーが、あなたたちのまねをするわ」
すると、その光る煙はゆらめきながら形を変え、少しちぢまり、少し濃くなって、その上側に人間の女の子の目と鼻と口のような形が、ぼんやりと浮き上がった。クロウもバッグもあっけに取られていた。その金色の女の子のゆうれいは、目をかがやかせ、口を動かして、オルガンのような音色の声でしゃべった。
「ミレーよ。よろしくね。ミレーは二人に会えて、とってもうれしいわ」
クロウがバッグの方を見ると、彼は口を開いたままクロウに顔を向け、うなづいた。それからバッグは、ミレーに向かっておどおどと言った。
「オイラは、雑用ロボットのバッグ、ナノデス。初めましてナノデス……!」
「ぼくは、クロウ。さっきはありがとう。ぼくたち、この星の外から、住める所を探して来たんだ。あいにく、ここはぼくには、きびしすぎるみたいだけど……」
クロウはそこまで言って、この星から出ている電波のことを思い出した。
「そうだ。ミレー、このへんに、他に人間はいない? それとも、このバッグみたいなロボットかな」
「ミレーには、クロウもバッグもよく似て見えるわ。フフッ」
ミレーは笑ったようだった。言われてみれば、クロウは丸いヘルメットと太い宇宙服、おまけに背中に酸素ボンベまで付けて、バッグの兄弟か何かのような見た目をしていた。
「でも、ミレーはようやく分かったわ。すぐにおしゃべりできる、クロウみたいなのが、人間ね。今まで答えてもらえなかったのが、ロボットなのね。それなら、人間はこの星には、今はいないと思うわ。人間は時どき、この星がお日様の周りを何回か回って、やっと一回来るくらいなの」
つまり数年に一回しか、人間は来ないのだ。クロウは予想はしていたが、気を落とした。
「そうか……。それじゃあ、ロボットとか、機械……、つまり、動いてるけど、しゃべらないやつは? あの山にもあるはずなんだけど……」
「ええ、バッグには似てない子なら、いるわ。この星にいくつか。あの山にも一つ。ミレーが見せてあげる……」
クロウは首をかしげた。と、ミレーはその体をゆらゆらと光らせた。それを見たクロウは、どういうわけか、目の前にミレーの姿を見ながら、頭の中に別の景色が見えるような気がしてきた。本を読みながら場面を思い浮かべている時のような、あの感じだ――。
山の斜面に植物のような虫のようなものが生えていて、その間に、タイヤが六つ付いた自動車のような機械が見える。自動車の上にはカメラのような物と、お椀型のアンテナが付いていて、ゆっくり周りを見わたしているようだ。が、その周りの石やほこりの様子からすると、その機械は、おもちゃのように小さそうだった。
「なるほど……」
クロウはつぶやいた。バッグは首をかしげている。クロウは少し笑って、言った。
「こんなことができるなんてね。ミレーが、自分が見たものの映像を、ぼくの頭の中に見せてくれたんだ。そういうことだよね?」
「そうよ。ミレーが昨日、あの山の中で見た子を、クロウに見せたわ。でもバッグには、ミレーは見せてあげられないみたい。人間じゃないからかしら? 残念だけど……」
テレパシーというものだろうか。ますますふしぎな生きものだと、クロウは思った。それから彼は、バッグに向かって言った。
「それで、山の中から電波を出していた物の正体は、小さな機械みたいだ。マイクもスピーカーも、多分付いてない。残念ながら、ぼくらの助けにはなりそうにないよ」
「この星にあるのは、みんな同じナノデスカ?」
バッグがミレーに聞いた。彼女が答える。
「ミレーが見たかぎりでは、同じような子ばかりよ。あなたたちは、どんな子に会いたかったの?」
「ぼくたちが行くべき星が、どこにあるか、それが分かる何かなら、良かったんだけど……。ミレーは、他の星のことは、知ってる?」
「ミレーは、空の向こうにもだれかが住んでる、って、ぼんやり知ってるだけよ。クロウとバッグが行きたい所は、どういう所なのかしら?」
ミレーが聞いた。そこでクロウは、あの理想の地、ニワツキイッコダテについて、ミレーに説明したのだった。
「とってもすてきね」
話を聞いて、ミレーは目と体をかがやかせた。彼女は少し間を置いて、さらに言った。
「ねえ、クロウ、バッグ。ミレーもあなたたちと、いっしょに行ってもいいかしら?」
クロウとバッグはおどろいた。二人は顔を見合わせて、それからクロウが言った。
「きみが……? きみはこの星で、じゅうぶん生きていられるんじゃないの?」
「ミレーは元気に生きてるわ。ミレーはこの星が好きよ。家族もおおぜいいるわ」
ミレーが答えた。バッグがさらにたずねる。
「ミレーのようなふしぎな方が、この星にはたくさんいるナノデスカ?」
「そうよ。今はみんな、あちこちに散らばってるわ。家族は時どき集まって、いっしょに高い山に登るの。そうして居心地の良さそうな所に向かって飛んでいくのよ。でも……」
そこでミレーは、とてもさびしそうな顔になって言った。
「ミレーは家族とは、少しだけちがうの。ミレーだけは、集まってもくっつけないの」
集まってくっついて、とはどういうことだろうか、とクロウは頭が疑問でいっぱいだったが、彼はミレーの話に集中しようとした。
「それに家族は、ミレーのようにおしゃべりできないの。他のいろんな子も同じ。たまに来る人間は、ミレーをこわがったり、捕まえようとするし……。こんな風におしゃべりできるのは、クロウとバッグだけなの。二人といっしょにいられたら、二人とたくさんおしゃべりできるし、他のいろんな子ともおしゃべりできる気がするわ。ミレーはとっても楽しいと思うの」
クロウとバッグは顔を見合わせて、二人してうなづいた。クロウはミレーに言った。
「きみがいいなら、いっしょにおいでよ」
「オイラも、とっても楽しいと思うナノデス」
バッグも言った。ミレーは笑顔で、体をまぶしいくらいに光らせて言った。
「ほんと? ミレーはうれしいわ。二人とも、とってもやさしくてすてきね!」
その時、彼らがいたくぼ地の、少しはなれた地面から、岩がぼこぼこともり上がってきた。座っていたクロウがとっさに身がまえると、それは形を変え、大きなダンゴ虫のような姿になった。クロウの体より少し大きいほどだ。
「また出たナノデス!」
バッグがうろたえながらさけんだ。クロウも自分の心臓の音が早まるのを感じた。
「大丈夫よ。あの子は動いてる子を食べないから」
ミレーが言った。巨大なダンゴ虫は少しの間もぞもぞしていたかと思うと、ほこりをまき上げ、ふたたび地面の中に消えていった。
クロウはほっと息をついて、それから立ち上がって言った。
「二人とも、行こう。ぼくらを食べる生きものが、出てこないうちに」
「了解ナノデス!」
「分かったわ。クロウ、バッグ、よろしくね」
少年とロボットと温かいゆうれいは、周りに気をつけながら、早足で宇宙船に向かった。ミレーはクロウとバッグのすぐ後ろを、ふわふわとただよいながらついてきた。
クロウたちのオレンジ色の宇宙船は、元の場所に、無事にあった。彼らはまずエアロックの中に入ると、バッグが操作して外側のドアが閉まった。内側のドアはまだ開かない。
「ちょっぴり、お待ちください。これをやらないと、中の物が飛んだり、爆発したりするナノデス。危険な空気や危険な微生物が、入らないようにもするナノデス」
バッグがそう言いながら操作すると、ゴウンと音がして、それからエアロックの中が青紫色に光り、同時にシャワーが出てきた。すると、ミレーが急に弱よわしい声で言った。
「ミレーは、だめみたい……。体が流されそうだわ。気分もおかしいわ」
ミレーのもやもやの体が、床の穴に向かってどんどん吸いこまれていた。
「バッグ、ミレーが!」
「アワワ……。どうしようナノデス……! でもやらないと中に入れないナノデス……!」
バッグは頭をかかえていた。とっさにクロウは手を広げ、ミレーのもやもやを、両手で包みこむようにして追いながらさけんだ。
「この中に!」
光る煙が、吸いこまれるようにしてクロウの手の中に入った。クロウは両手を、すき間ができないようにしっかり合わせた。クロウとバッグは不安そうにその手を見つめた。
やがて、クロウは自分の手が温かくなるのを感じた。そしてミレーの、こう言う声が聞こえてきた。
「ああ良かった。ミレーは大丈夫よ。ありがとう、クロウ。やさしいし、かしこいのね。ミレーは大好きよ」
クロウはヘルメットの中で顔を赤らめた。そして、このとんでもない惑星に来たのも、まんざら失敗ではなかったと思った。
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