どんなときも。

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どんなときも。

 僕がアカネさんと結婚する事を決めたのには、決定的な瞬間があった。  アカネさんがことりさんを上回る瞬間は数えるほどしかない。それでも、それは「付き合いが長いからだ」と時のせいにしていたから僕には響いていなかったからでもある。 「マコトさん……今岡ことりさん、って知ってる?」  デートを重ねること数十回目の事だ。今日はクリスマスイヴと言う、聖なる夜にアカネさんとささやかなるクリスマスデートで夕食を共にしていた。その最中にアカネさんの口から放たれた言葉だった。 「し、知ってるけど……誰から聞いたんだ?」 「榊原君、って言うよりミノルって言ったらマコトさんも分かるでしょ?」 「なんだよ、ミノルのやつが何か言いやがったのかよ……ブツブツ」 「前ね、デートしなかった日、あったよね?」 「あぁ、なんか用事、とか言ってたな」 「実はその日、ミノル君から誘われたの」  なんだよ。ミノルの奴、僕がアカネさんと良い感じなの知ってるだろ……とか思いつつも、ミノルがアカネさんを誘うなんてゲスい事するな。とか思った。
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