ロールキャベツはハヤシライスに恋をする【妄想コンテスト用】

LoveSong探して

　真剣に探した結果見当たったのが、今岡ことりさんと言う女性だ。僕より一つ下の十九歳、現在OL一年生の彼女は「ハヤシライス女子」とアピールしていた。

　ハヤシライス女子……聞き慣れない、彼女だけが使う独特な表現は僕を悩ませた。ハヤシライスは洋食だが、日本人がアレンジして現在の形になった事で知られている。元となった「ハッシュドビーフ」と現在では同一扱いされ、同様に扱われている。それが何を意味しているのか……？　それだけが問題だった。
　ミノルに聞いても「ことりさんがそう言うならそう言う子だよ。変に狙った感じもするけど、天然かもしれないね」と僕の杞憂を鼻で笑われたような気がした。
　メンションを送るとOKされたので約束する。まだデートした回数も少ない子だったので、僕がリードしようと前日から気合いが入りまくっていた。

　デートプランはアプリが二人の好みや趣向を元に弾き出した「オススメコース」。下手に失敗する事はない、とミノルから太鼓判を推されたのでまず間違いないはずだ。