今夜だけは抱きしめて

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「昨日、何を話したか覚えているか?」  気まずそうに速水は頷く。 「上司の立場からすると、お前何やってんだって叱りつけたいところだけど、その彼女の名前って……」 「遙です」 「その遙さんのこと、本当はどうしたいか決着つけた方がいいぞ。確かに簡単な話ではないと思うけど、お前が彼女への本心を伝えた上で駄目ならそれも仕方ないとは思う」 「わかりました……」  痛む頭を抱えながら、社長宅から帰路についた。
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