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僕達はどちらともなく踊るのを止めた
本当はこういう所じゃなくて、もっと静かで2人でゆっくり話せる場所で話したかった
だけど、そしたらまた晃くんが逃げてしまいそうだから今しかない
「晃くんが僕達を避けていた事、すごく怒ってる」
「…そう、だよな…ごめん!」
僕の両手をぎゅうっと握ってバツが悪そうに謝る晃くんに胸が締めつけられる
別に謝ってほしいわけじゃないのに
「何で避けたりなんかしたの?」
ずっと聞きたかったこと
聞けなかったこと
晃くんはそれをケロッと答えた
「瑞貴にそうしろって言われたから」
この言葉を聞いて、は?と思った
瑞貴って桜羽のことだよね?
何で桜羽が出てくるの?
何より気になったのは
「じゃあ晃くんは自分の意思で避けてたわけじゃないってこと?」
僕のこの質問に晃くんは躊躇いもなく頷いた
「瑞貴が、僕の友達になりたいなら千鶴と海斗の友達やめろって言ってたから」
…あんまりだ
どう受け入れたらいいのか分からない
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