プロローグA: 幼なじみの片想いが3周年らしくて困ってます

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「よくもまぁ、飽きないもんだ」 「そうだねえ」  毎回ちょっとずつ、たとえば喧嘩の発端やら、突っかかる側やらが代わったりはするものの、基本的な構図はいつも同じ。  強いてあげるならば――。  その違いは、僕たちの前方で騒ぐか、後方で騒ぐか。  それくらいかもしれない。 「マジで、いい加減くっつきゃ良いのに」 「そうなんだよねえ」  僕とルミのリアクションも、やっぱりいつも同じだった。 「ったく……。だからお前は」 「うっさいっ!!」 「痛ぇっ!!」  ルミとまったり歩いている内に、ちょっと進展があった――というか収拾がついたようだ。  強制シャットダウンって感じもするけれど。  しかも正常な処理じゃなくて、電源ケーブル引っこ抜くくらいの雑なヤツ。
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