1月篇兼エピローグB: 幼なじみはくっついたけど、結局いじっぱりで困ってます

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 適当に粉モノで空腹を満たしたところで、改めて参道へと向かう。  ――いくつかのお店を経由したが、どこのお店のおじさんもオマケをしてくれた。  ありがたいのだけど、おかげさまでおなかまわりがちょっと苦しかったりする。  結局無事参拝が出来たのは、それからかなりの時間が経ってからだった。  時々並んでいる列を振り返って様子を眺めてみていたけれど、振り向くたびに列のうしろにまた列ができていた。  切れ目のない列とはこのことか、とちょっとだけ感心したくらいだった。 「おみくじとか、お守りとか買ってくだろ?」 「うん。ユウイチは何か買ってこいとか言われてるの?」 「……思いっきり」 「うわぁ」  見せつけられたのは熨斗(のし)付きの袋。  0の数がいちばん多いお札が数枚入っていそうだ。
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