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「わかる。わかるぞ、キミたちガールズ2人衆」
ハヤトくんがどこぞの探偵のように顎あたりに手を当てて、訳知り顔でこちらに向き直った。
――ものすごく、嫌な予感。
どうにもこの人は鋭いところがあるから、少し苦手だ。
例の『いじっぱり発言』もあるし。
そんなことを思っていたら、エリカがハヤトくんに詰め寄った。
かなり真剣な表情だったせいか、ハヤトくんが少し引いた。
これはチャンスかも知れない。私もくっついていく。
「……あ、でも、これは言わない方がイイか?」
「できたらシュウスケの耳には入れたくないかなぁ」
「私も、ユウイチには黙ってて欲しいかなぁ」
「ん。了解」
ただ、この人は、割と聞き分けは良いのだ。
押すところと引くところの駆け引きが巧いというか。
――そういえば、この人はピッチャーをやっているんだっけ。
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