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冬休みになった。
年末年始を葵お兄さんと一緒に過ごす。
お隣同士、僕の良心と葵お兄さんの両親は仲が良かった。
共働きの親同士、忙しいってことも同じだった。
「いつも葵がお世話になってしまって、ごめんなさいね。」
葵お兄さんのお母さんが、
母さんにお礼を言う。
ご飯を、
一緒に作ってくれてるから、
そのお礼だと思う。
「ううん。葵くんには、静の面倒をよく見て貰ってるから。お互い様よ。」
僕の母さんが、
にこやかに笑って居る。
母さんは優しい。
父さんも優しいけどね。
葵お兄さんのお父さんも優しい。
皆優しい人達で良かった。
僕の家に、皆で集まる。
石油ストーブを中心に、
僕達は温まった。
「静、寒く無い?大丈夫?」
葵お兄さんは僕の心配をしてくれる。
そう言うお兄さんこそ、寒そうだ。
「僕は大丈夫だよ。葵お兄さんの方が寒そうだけど、大丈夫?」
葵お兄さんは、
ニコッと笑った。
「ちょっとだけ、寒い。」
そう言って、僕を抱き締める。
「静・・・温かい・・・」
「う、うん・・・僕も・・・」
兄さんのことは、
いいんだろうか?
僕にこんなスキンシップ。
兄さんが怒ってしまいそうだ。
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