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寒い冬のある日。
僕は、寒くて早く温まりたくて、
駆け足で家に辿りついた。
雪が降りそうなくらい寒い。
僕が家に入ると、兄さんの靴に並んで、
葵お兄さんの靴が玄関にあった。
僕は、葵お兄さんが来てくれてると思って、素早く玄関を上がった。
いつも、兄さんと一緒に居る葵お兄さん。
僕も一緒に居たいよ。
寒くて寒くて。
温めて欲しいよ。
葵お兄さん。
リビングのドアを開けると、
ソファに座っていた兄さんを葵お兄さんが、
どんっと、
突き放した。
「?」
僕は、その場に固まった。
「あ、し、静、おかえり。」
「おう、おかえり、静。」
葵お兄さんと兄さんが、ぎこちなくそう声を掛けてくれる。
葵お兄さんの頬は赤かった。
もしかして二人今・・・
キス、してた?
何が起こっているのか、僕には分からなかった。
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