ちょっと不思議で怖い話Part8

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 そんなことも知らない私は、しばらくその「うみ」を眺めて、満足すると帰路につきました。  帰りも、山を登って、稜線につくと下り坂を歩いて戻りました。  藪を超えて、私が家のある集落に到着したとき。周辺の人が総出で探していました。 「ああ、いた! このかちゃん! いた!」  近所のおばさんが叫ぶのが聞こえ、私は保護されました。 「もうどこに行ってたの、皆で探してたのよ」  そう話しかけられて、興奮が残っている私は、一言。 「うみみてきた!」  と、答えました。  周囲の人は、「意味が分からない」という感じでしたが、とりあえず無事に戻ってこられたので、深く追及しませんでした。
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