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「でもね、由香ちゃん。それでもあたしは満足してないよ」
その夜。ギプスの腕で万歳の格好をした私のオムツを替えながら紗英ちゃんは言い放った。
「うん、私も」
「由香ちゃんが治ったら今度はあたしの番ね、あたし今度は車椅子に乗ってみたいっ」
「車椅子かー、両足を骨折かな~?」
「そしたら今度はあたしがオムツだね」
貴子さんの話を聞いた後ではさすがに不謹慎だとは思ったけど、それでも私達は夜遅くまでその方法を話し合ってしまう。
たぶんこの関係はずっと続くんじゃないかなと私は思った。
ー了ー
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