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 程なくして刑事と複数の鑑識官がやってきた。  すぐに1階のトイレは立ち入り禁止となり、招待客たちはパーティーが行われた会場に集められる。  志童と琉も例外ではない。  会場の隅で庄吾は頭を抱えている。  無理もない。自宅で他人が死んだのだ。  それも恐らく殺人であろうことは素人でも容易に想像ができる。  その隣で、杏子は青い顔をして震えていた。  香澄はといえば____。  目玉を見たときはあれほど取り乱した香澄であったが、今はメイドと共に招待客へお茶を配って回っていた。 「なんつぅうかさ・・・・気丈だよな・・・」 「そうですね・・・・ですが・・・・」  琉は何か考え込む様に、口元に手を添えている。 「どうした?」 「なんでしょうか・・・・何か・・・気になるのです」 「え?あぁ、そうだ。お前の千里眼で犯人とかわかるんじゃねぇの?」 「そうなんです。通常であれば・・・・しかし、それが見えないのです」 「え?それってどういう・・・まさかスランプ?」 「いえ、スランプなどありません。おそらく、何者かが邪魔をしている・・・・そういうことでしょうか」 「は?いやいやいやいやいや・・・・待てって!それって、お前の正体知ってる奴がいるってことじゃね?それ、まずいだろー?」 「えぇ・・・そうなんですが・・・・」  あくまで冷静な琉に、むしろ志童がもどかしい。 「ちょっと琉、こっち」  志童は琉を引っ張って庭にでた。  招待客の為に設置された灰皿の前で、たばこに火をつける。  何時間ぶりかでゆっくりと吸い込んだニコチンは、志童の頭をクラクラさせた。  何度か吸った後で、志童は琉に向き直る。 「さっきのことだけど」 「はい」 「ここにお前意外にも妖がいると____そういうことでいいか?」 「おそらくは____」  志童は小さくため息をついた時だ。 「おや、妙な気配がすると思ったら」  振り返るとそこには刑事がいた。  
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