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「云うのは簡単だがよ、テメェらは関与しねえ気かい?」
「これは“恩赦”だ。慈空ともども我が宗の戒律を乱し───“あの事件”を引き起こしたきさまらへのな」
ふたりは黄丹の怜悧な瞳に突きさされ、押し黙った。
黄丹は翻り、寺院へ向かう。
すくと止まり──
「それとだ──『雪代』を探せ。厄介同志がぶつかればこれ以上に手間が省けることはない」
罪を償え───下衆どもが。
黄丹は吐き捨て、寺院にすがたを消した。
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