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動かされる心
彼女の言う事も一理あると例の男の子と話し合った…案外、おおごとにもならず…ちゃんと腹をわって話し合えた。
問題は解決し、和解でき、また流れは俺にきてる!そんな気がした。
確かに面倒事に巻き込まれたくなくて、切り捨ててしまうなんて、散々…愚痴ってはいた俺だが、やっぱり例の男の子も俺を尊敬してくれてるのか耳を傾けてくれて、なかなか良いディスカッションが出来た。
確かに、あの毎日来るオバハンの言葉が響いたのもあるけど、俺のおかげであって…まぁ、手柄にしたい訳ではないけれど…単純に俺も、共感したから…共感!?あんなオバハンの意見に!?自問自答した。
何だろう…オバハンこと、若にゃんが来てから、俺の流れが変わってる気がする…俺自身も何だか変わって来ているのか!?別に感謝したいとは思わないが、良い風が吹いているような気がした。
そのプロの男の子とその嫁を切らずに済んだという結果を心配そうにしていたオバハンに話すと、嬉しそうにオバハンは今日も俺の酒を飲む…満足げなのが腹ただしい…
「良かった…」そう一言いうと満足そうに投げていた。本当に変な女だ…今は全く自分には関わり合いのない人達の事なのに、必死に考えて…何のメリットもないのに…だけど、どっかで彼女の助言があって良かったと思う…そんな自分がいる事に、どっかで俺は少しイラついた。
だけど、彼女は投げながら呟いた…
「投げたいと思う人が投げれば良い…それがこの店でしょ?良かったね、投げたいと思う人が減らなくて…」
綺麗に投げる。
その通りなのだけど、少し悔しかった。
本当に何を考えているか分かるようで、分からない…シンプルでいて難しい…この毎日来るオバハンに俺は無意識に踊らされてるようで…不愉快だった。
だけど、人と深く関わるのが苦手な俺も1つ学んだ気がする…俺の城だと言えど、人との関わりが時に必要という事…分かってたようで分かってなかった…投げたいヤツは投げれば良いと言いつつも、投げたいと言ってる人に耳を傾けようとせず、簡単に切ろうとしていた。
殴り合いになりそうになりながらも、若にゃんは言い合って分かち合って、そして投げれている…ぶつかり合ってる時に俺は巻き込まれたくなくて何もしなかったのに、実はオバハンに影響を受けていたのかもしれない。
そう思うと…やっぱり不愉快だけど、久しぶりに熱いものを感じた。
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