私と師匠

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「さ~く~ら~こ~。手を止めるなって言ってるだろうが!」 師匠が、背中に浮かんだいくつもの太鼓のうち一つをドオン!と(拳で)たたく。 ヤバい! 私はあわてて逃げの構えをとる。 ピッシャァ―ン! すさまじい音とともに、落雷! 場所を予想していた私はよけたものの、ただでさえちゃぶ台返しで傷ついていた床は深く損傷した。 「ああーっ、師匠!せっかく雑巾がけしたのに、何するんですか!というか、家の中で雷落とすのやめてください!」 「問答無用!」 ピッシャ―ン! 雷が連続で廊下にたたきつける。 ダメだ、今の師匠には何を言っても無駄だ。 「健さんにも、直す床には限度ってものがあるんです!いくら建築をつかさどる神様とはいえ、こう何度も床直しをお願いしてたら、健さんこの家をブラックリストに載せるようになっちゃいますよ!」 ピシャーン! 私の声をかき消すように、雷の音が鳴り響く。 あーもう! ……え? 雷の音で聞こえにくいけど、何か言った? さっきから、雲の家だの雷を落とすだの建築をつかさどる神様だのって、いったい何を言ってるんだって? あっ、ごめーん! 私達が住んでるのは神様の国で、私も師匠も神様だって言ってなかった? わっ、怒って物を投げないでよ! これから詳しく説明するから!
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